聖トマス・アクィナスは言います:「イエズスにお褒めあれ。」
「これを一瞬考えてみてください。巧みなシェフは、料理に最上の材料を使うだけです。巧みな大工は、家具をつくるときには最高級の木と最良の道具を選びます。魂が祈りや犠牲を行う際もまた、実際のところイエズスに贈る礼物か、マリアを通じてイエズスにお贈りするものをつくっているわけです。この世で巧みな職人たちのように、彼は最良の道具と最高級の材料を選ぶべきでしょう。」
「祈りと犠牲においてもっとも重要なのは聖なる愛――心に力と効果を与える道具です。これに次いで来るのは、聖なる謙虚であって、これは聖なる愛と組み合わさり魂が完全に神の父の御意志にお任せすることを許します。これら二つが祈りと犠牲の間において魂の中で強いほど、心からの願いはより効果的になります。」
「キリストのゲツセマネでの苦悩を見れば、この二つ――愛と謙虚が働いていることを明らかに見ることができます。イエズスは自分の苦しみを受け入れると決意した後、一度も振り返りませんでした。彼は十番目の駅ですべてを奪われたときにも、愛と謙虚のために自分自身を捧げました。」
「さて、あなたの人生における十字架について考え、愛と謙虚が増えるように祈りましょう。このようにして神の御意志にお任せすることがより完全になり、あなたの祈りと犠牲はもっと価値あるものとなるでしょう。」